Chapter 8. インストールされたファイルのディレクトリー配置

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8.1. ${LOCALBASE} 以下のファイルシステム配置
8.2. ${VARBASE} 以下のファイルシステム配置

pkgsrc を使ってインストールされたファイルは、ベースシステムの /usr ディレクトリー以下と似た配置で体系化されていますが、 細かい点がいくらか異なっています。これは、pkgsrc がもともと FreeBSD から派生したものであり、FreeBSD のファイルシステム階層に準じていたからです。 その後は NetBSD の影響を大きく受けています。 ただし、pkgsrc をどのオペレーティングシステムで使っているかにかかわらず、 pkgsrc の配置は同じになると思っていただいて結構です。

pkgsrc 用のルートディレクトリーは、主に四つあり、いずれも bootstrap/bootstrap スクリプトで設定可能です。 pkgsrc を root としてインストールした場合の、 標準の場所は以下のとおりです。

LOCALBASE=              /usr/pkg
PKG_SYSCONFBASE=        /usr/pkg/etc
VARBASE=                /var
PKG_DBDIR=              /var/db/pkg

非特権モード (pkgsrc を root 以外のユーザーとしてインストールした場合) での、標準の場所は以下のとおりです。

LOCALBASE=              ${HOME}/pkg
PKG_SYSCONFBASE=        ${HOME}/pkg/etc
VARBASE=                ${HOME}/pkg/var
PKG_DBDIR=              ${HOME}/pkg/var/db/pkg

この四つのディレクトリーの使用目的とその内容は、 以下で説明します。

8.1. ${LOCALBASE} 以下のファイルシステム配置

pkgsrc を通常にインストールした場合、${LOCALBASE} 以下には以下のディレクトリーが存在します。

bin

エンドユーザーが直接使うことを前提とした、 実行形式のプログラムを含みます。

emul

特に NetBSD 用の、 他の各種オペレーティングシステムのエミュレーション層用のファイルを含みます。

etc (${PKG_SYSCONFDIR} の通常の場所)

設定ファイルを含みます。

include

C および C++ プログラミング言語用のヘッダーを含みます。

info

各種パッケージの GNU info ファイルを含みます。

lib

静的共有ライブラリーを含みます。

libdata

インストール後に変更されることがないデータファイルを含みます。 変更されることのあるデータファイルは ${VARBASE} 以下に置かれます。

libexec

補助プログラムやネットワークデーモンなど、 エンドユーザーが直接使うことを前提としないプログラムを含みます。

libexec/cgi-bin

web サーバーが CGI スクリプトとして実行することを前提としたプログラムを含みます。

man (${PKGMANDIR} の通常の値)

マニュアルページ形式の短いドキュメンテーションを含みます。

sbin

スーパーユーザーだけが使うことを前提としたプログラムを含みます。

share

インストール後に変更されることがないプラットフォーム独立のデータファイルを含みます。

share/doc

パッケージに附属するドキュメンテーションファイルを含みます。

share/examples

パッケージに附属する例ファイルを含みます。 設定ファイルの原本も、インストール時にここに保存されたうえで ${PKG_SYSCONFDIR} へコピーされます。

share/examples/rc.d

rc.d スクリプトファイルの原本を含みます。

var (${VARBASE} の通常の場所)

インストール後に変更されることのあるファイルを含みます。

8.2. ${VARBASE} 以下のファイルシステム配置

db/pkg (${PKG_DBDIR} の通常の場所)

現在インストールされているパッケージに関する情報を含みます。

games

最高得点ファイルを含みます。

log

ログファイルを含みます。

run

現在実行されているデーモンに関する情報ファイルを含みます。