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NetBSD/prep よくある質問

ディスクの分割・起動


ディスクの分割・起動

PReP とは何か (トップ)

PReP (PRP ということもあり) とは PowerPC Reference Platform のことです。 IBM, Motorola と、他のメーカー数社が合同で策定した規格で、 PowerPC マシンの推奨設計を定めています。 PReP は市場ではほぼ失敗した規格であり、実際に製造された PReP マシンはごく少数です。そのほとんどは IBM と Motorola によるものです。

どのマシンが PReP か (トップ)

大体、初期の IBM RS/6000 マシンで ISA/PCI のあるもののうち、 OpenFirmware が載って *いない* ものが PReP マシンです。これには、6015, 6050, 6070, 7020, 7248, 7249, 7043-140, 7043-240, 7024, 7025-F30, 7025-F40, 7026-H10 が該当します。

Motorola のマシンの区別はこれより難しくなります。 MTX シリーズのボードは、ほぼすべて PReP 準拠です。また、すべてではありませんが、 ほとんどの PowerPC MVME マシンは PReP 準拠です。一般的に、 マシンが PReP 準拠であるためには、比較的新しいバージョンの PPCBUG が必要です。 OpenFirmWorks や DINK を持つマシンは、どれも PReP ではありません。

MCA あるいは 64 ビット CPU を持つ IBM マシンは、いずれも PReP 準拠では*ありません*。 64 ビットのマシンは CHRP であり、port-ofppc の守備範囲でしょう。 MCA マシンは PReP の前の世代であり、port-rs6000 というポートがもしあれば、 そちらの守備範囲となるでしょう。以上のほかで Open Firmware を持つマシンは、すべて CHRP です。

PReP マシンの起動方法 (IBM) (トップ)

IBM のマシンの電源を入れると、キーボード、マウス、SCSI などの検査をする様子がわかります。キーボードのアイコンまたはテキストが表示されている時点で、 「魔法の文字」を打鍵することができます。どのキーかは機種によって異なりますが、 たいていは 1, 5, 6 あたりです。なお、シリアルコンソールでなく物理コンソールを使っている場合は、 6 ではなく F6 のようになります。このキーを押す必要のある時間は決まっており、かつ、 押すことができるのは一回だけです。失敗した場合は、 電源を切って、はじめからやり直してください。

以上の操作に成功すると、通常は、何らかの SMS メニューが現れます。 このメニューから、ブート方法の優先順位、ネットブート用の IP アドレスなどを設定することができます。NetBSD をインストールする場合は、 ネットブートするようマシンを設定することをおすすめします。 フロッピーを使ってインストールすることもできますが、面倒です。 いったんインストールしてしまえば、SMS メニューに戻って、 ハードディスクを標準のブートデバイスに設定することができます。

PReP マシンの起動方法 (Motorola) (トップ)

Motorola のマシンをネットブートするには、PPCBUG プロンプトで "nbo" コマンドを使います。

このほか、マシンを PReP で使えるようにするためには、 いくつか変数値を設定する必要があります。この設定は、 PPCBUG プロンプトで "niot" コマンドを使っておこないます。 なお、もっとも重要な設定は、ブートファイル名の設定と、 ブートファイルをロードして実行するアドレスです。

PPC1-Bug>niot
Controller LUN =00?
Device LUN     =00?
Node Control Memory Address =01F9E000?
Client IP Address      =xxx.xxx.xxx.xxx?
Server IP Address      =xxx.xxx.xxx.yyy?
Subnet IP Address Mask =255.255.255.0?
Broadcast IP Address   =255.255.255.255?
Gateway IP Address     =0.0.0.0?
Boot File Name ("NULL" for None)     =netbsd?
Argument File Name ("NULL" for None) =?
Boot File Load Address         =00800000?
Boot File Execution Address    =00800000?
Boot File Execution Delay      =00000000?
Boot File Length               =00000000?
Boot File Byte Offset          =00000000?
BOOTP/RARP Request Retry       =00?
TFTP/ARP Request Retry         =00?
Trace Character Buffer Address =00000000?
BOOTP/RARP Request Control: Always/When-Needed (A/W)=W?
BOOTP/RARP Reply Update Control: Yes/No (Y/N)       =Y?
PPC1-Bug>
	

このほかに必要な変数値の設定は、"env" コマンドを使っておこなうことができます。 特に、Network PReP-Boot Mode の設定は有効化しておく必要がありますので、 注意してください。

PPC1-Bug>env
Bug or System environment [B/S] = B?
Field Service Menu Enable [Y/N] = N?
Probe System for Supported I/O Controllers [Y/N] = Y?
Auto-Initialize of NVRAM Header Enable [Y/N] = Y?
Network PReP-Boot Mode Enable [Y/N] = Y?
SCSI Bus Reset on Debugger Startup [Y/N]   = N?
Primary SCSI Bus Negotiations Type [A/S/N] = A?
Primary SCSI Data Bus Width [W/N]          = N?
Secondary SCSI Identifier                  = "07"?
NVRAM Boot List (GEV.fw-boot-path) Boot Enable [Y/N]           = N?
NVRAM Boot List (GEV.fw-boot-path) Boot at power-up only [Y/N] = N?
NVRAM Boot List (GEV.fw-boot-path) Boot Abort Delay            = 5?
Auto Boot Enable [Y/N]           = N?
Auto Boot at power-up only [Y/N] = N?
Auto Boot Scan Enable [Y/N]      = Y?
Auto Boot Scan Device Type List  = FDISK/CDROM/TAPE/HDISK/?
Auto Boot Controller LUN   = 00?
Auto Boot Device LUN       = 00?
Auto Boot Partition Number = 00?
Auto Boot Abort Delay      = 7?
Auto Boot Default String [NULL for an empty string] = ?
ROM Boot Enable [Y/N]            = N?
ROM Boot at power-up only [Y/N]  = Y?
ROM Boot Abort Delay             = 5?
ROM Boot Direct Starting Address = FFF00000?
ROM Boot Direct Ending Address   = FFFFFFFC?
Network Auto Boot Enable [Y/N]           = N?
Network Auto Boot at power-up only [Y/N] = N?
Network Auto Boot Controller LUN = 00?
Network Auto Boot Device LUN     = 00?
Network Auto Boot Abort Delay    = 5?
Network Auto Boot Configuration Parameters Offset (NVRAM) = 00001000?
Watchdog prior status ignored at autoboot [Y/N] = N?
Watchdog reset at board reset             [Y/N] = N?
Memory Size Enable [Y/N]         = Y?
Memory Size Starting Address     = 00000000?
Memory Size Ending Address       = 02000000?
DRAM Speed in NANO Seconds (0=AUTO) = 60?
ROM First Access Length (0 - 31) = 10?
ROM Next Access Length  (0 - 15) = 0?
DRAM Parity Enable [On-Detection/Always/Never - O/A/N]    = O?
L2Cache Parity Enable [On-Detection/Always/Never - O/A/N] = O?
PCI Interrupts Route Control Registers (PIRQ0/1/2/3) = 0A050000?
Serial Startup Code Master Enable [Y/N] = N?
Serial Startup Code LF Enable [Y/N] =     N?
Claim domain A [Y/N] = N?
Claim domain B [Y/N] = N?
Firmware Command Buffer Enable [Y/N] = N?
Firmware Command Buffer Delay  = 5?
Firmware Command Buffer :
['NULL' terminates entry]?
PPC1-Bug>
	

カーネルの更新方法は? (トップ)

PReP マシンのファームウェアに制約があるため、 NetBSD/prep のブート方法は、他の NetBSD ポートとは若干異なっています。 PReP マシンは、ハードディスク上にある、 特定の種類の MS-DOS パーティション (83) からブートします。 sysinst (3.99.14 ごろ以降の各バージョン) を使ってインストールした場合は、 sysinst は自動的にハードディスクに "e" パーティションを作り、"boot" の目印をつけます。 このパーティションにブートイメージが含まれます。

このブートイメージは、mkbootimage コマンドを実行して、 置き換えることができます。以下の例をご覧ください。

/usr/mdec/mkbootimage -s -k /netbsd -b /usr/mdec/boot_com0 /bi
dd if=/bi of=/dev/rsd0e bs=512 conv=sync
	  

最初のコマンドは、"/bi" という名前のブートイメージファイル (カーネル "/netbsd" とシリアルブートローダーを含んでいます) を作ります。dd コマンドでこのイメージをブートパーティションに書き込みます。

RAID1 RaidFrame ミラーからブートする方法は? (トップ)

技術的には、PReP マシンのルートディスクをミラーすることは不可能です。 ただし、ミラーと同等の効果を得ることは簡単にできます。 マシンを構築するときに、パーティション e (ブートパーティション) をふつうに作り、raid0 を autoconfigure に設定します。 あとは、カーネルを更新したりブートイメージを書き換えたりするときに、 常に、*両方の*ディスクのブートイメージを更新するようにするだけです。 この方法で自動的にミラーされないのは、ブートイメージだけです。 raid を autoconfigure に設定してさえおけば、 NetBSD は自動的に raid 上のルートを見つけて、 その raid からふつうにブートします。

X に対応していますか? (トップ)

いいえ。その気になれば、対応させることは簡単でしょう。 ただし、私は X を動かすことにさほど関心を持っていないので、 自分でやるつもりはありません。PReP マシンへのアクセスには、 複数のコンソールを使うことを強くおすすめします。

ネットブートができないようです (トップ)

IBM のマシンをネットブートさせるためには、 マシンが IBM 純正品と認識するネットワークカードが必要です。 SRM においてブートデバイスとして利用可能なものとして列挙されていないカードは、 ブート可能なデバイスとしては扱われません。 Motorola のマシンでは、利用可能なカードはさらに少なくなります。

他の情報源