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NetBSD 2.0.2 のアナウンス

NetBSDプロジェクトは、 NetBSDオペレーティングシステムの 2.0.2 への更新を 発表できることを喜ばしく思います。

NetBSD 2.0.2 について

NetBSD 2.0.2 は、 NetBSD 2.0 リリース枝の、 セキュリティーおよび重大な問題に対する 2 番目のアップデートです。 セキュリティーまたは安定性に関するもので実際に重大な問題であると 判断されたものに限られた修正がおこなわれています。

これは、NetBSD 2.0 のセキュリティーおよび重大な問題に対する最初のバイナリーアップデートでもあります。 NetBSD 2.0.1 は、CVS リポジトリーにおいてタグが打たれており、 ソースアップデートとして利用可能ですが、パッチが 2.0.2 に組み入れられたことと 構築ハードウェアの問題により、完全なバイナリーリリースは中止されました。

セキュリティーおよび重大な問題に対するアップデート (NetBSD 2.0.1, 2.0.2 など) での修正はすべて累積されてゆき、マイナーリリース以降のすべての修正が 最新のアップデートに含まれるようになっています。これらの修正は、 それ以外の重大度の低い修正や機能拡張とともに、 将来のマイナーリリース (NetBSD 2.1, 2.2 など) にも適用されます。

NetBSD 2.0.2 の完全なソースコードおよびバイナリーは、世界中の多くのサイトから ダウンロード可能です。FTP、AnonCVS、SUPやその他のサービスによる ダウンロードサイトの一覧が、このアナウンスの最後にあります。 また、最新のダウンロードサイトの一覧は、以下の場所にもあります。

CD-ROM ISO イメージを使ってインストールをする利用者のみなさんには、 ISO イメージ置き場にある torrent ファイルを使い、 BitTorrent 経由でダウンロードすることをおすすめします。 BitTorrent は、配布機構のひとつとして最近追加されたものであり、 帯域を確保するために BitTorrent を使うことを強くおすすめします。

NetBSD について

NetBSD オペレーティングシステムは、完全な機能を持つ、オープンソースの、 UNIX風のオペレーティングシステムで、Berkeley Networking Release 2 (Net/2)、 4.4BSD-Liteそして4.4BSD-Lite2の流れをくんでいます。 NetBSD は、17 のまったく異なるCPUファミリーと 17のマシンアーキテクチャーをサポートし、54の異なる システムアーキテクチャー上で動作しており、さらに現在も移植作業が 進められています。 NetBSD 2.0.2 リリースには、48 の異なるマシン向けの完全なバイナリーリリースが 含まれています。

NetBSDは高度に統合されたシステムです。NetBSDは、移植性の高い 高性能なカーネルに加えて、ユーザーユーティリティー、 さまざまな言語のコンパイラー、X ウィンドウシステム、 ファイヤーウォールソフトウェアなど多くのツールを、 全てソースコード付きで含んでいます。NetBSD パッケージコレクションには 5000 を超えるパッケージがあり、 現在、各種プラットフォーム用のバイナリーパッケージをリリースするための作業がおこなわれています。

NetBSDプロジェクトの目的についての詳しい情報は、 以下の NetBSD Webサイトから得ることができます。

NetBSDはフリーです。すべてのコードは非限定的ライセンスで配布され、 誰にもロイヤルティーを払うことなく利用できます。無償のサポートサービスを、 メーリングリストやWebサイトを通じて受けることができます。 また、商用サポートには様々なものがありますが、その主なものは 以下から見つけることができます。

NetBSD についてのより広範囲の情報は、 NetBSD のWebサイトから入手することができます。

NetBSD は、世界中に広がる多様な開発者たちのグループによる作品です。 NetBSDの名前の中のNetとは、インターネットに対する感謝のしるしです。 インターネットは、私達がコミュニケーションしたり、コードを共有することを 可能にしました。 インターネットなしでは、このプロジェクト自体存在し得なかったでしょう。

2.0 と 2.0.2 の間の主要な変更点

変更点の完全な一覧は、 NetBSD 2.0.2 リリースツリーのトップディレクトリーにある CHANGES-2.0.1 および CHANGES-2.0.2 ファイルにあります。

完全な一覧は以下の通りです。

カーネル

  • ローカル DOS に悪用される可能性のある、 F_CLOSEM fcntl(2) による無限ループを解消しました。
  • copyinstr(9) および copyoutstr(9) の範囲を適切に検査することで、amd64, i386, xen のセキュリティー問題の可能性を解消しました。
  • pmap_map() が sun4 機で動作するようになり、 sun4 機がふたたび使えるようになりました。
  • 大きなプロセスの fork 時にハングする UVM の問題を修正しました。
  • アトミックな load/store 命令内でのフォールト検知に関する問題を修正することにより、 sun4c ハードウェア上の pthread を修正しました。
  • sparc および sparc64 でのさらなる pthread の問題を、 コンテキストスイッチの最中であることを表す新しい LWP フラグを定義することで解決しました。
  • MAXPHYS の定義を復活させ、 ページキャッシュ I/O サイズの制限を MAXBSIZE のかわりにこちらを使うようにすることで、 sun3 ポートがふたたび機能するようになりました。
  • VOP_LOOKUP(9) がロックされていない親ディレクトリーノードを呼んだ場合の、 ロックアップや panic を防止しました。
  • PX グラフィックカードを持つ DECstation の、 ブート時のカーネルパニックを防止しました。
  • 起動中に OpenPIC レジスターウィンドウがマップされるようにすることで、 prep ポートが機能するように修正しました。
  • セキュリティー問題の余地をなくすため、cgd(4) のコードで、free されるメモリーを消去するようにしました。
  • powerpc の trap の処理を修正し、DIAGNOSTIC カーネルの panic を防止しました。
  • ロードアドレスを適切な位置に変えることにより、 macppc の INSTALL カーネルをふたたびブート可能にしました。
  • sparc64 pmap(9) の主な問題を修正し、 高負荷時のクラッシュを防止しました。
  • xen ポートの主な性能の問題を修正し、 アイドルループ時に CPU 時間を 100% 消費することがないようにしました。
  • xen ポートを修正し、 固まらずにきれいにリブートできるようにしました。
  • sh3 ベースのポートの MMU を修正し、 高負荷時のリブートを防止しました。

ネットワーキング

  • ipf(4) での oow テストを無効化しました。 このテストが正当なパケットを殺すためです。
  • NFS サーバーのリブート後にキャッシュが同期していない場合における、 NFS クライアントのデッドロックや panic を防止しました。
  • NFS で、他のクライアントが書き込み中のファイルを切り詰めることで引き起こされる panic を修正しました。
  • NFS で readdir(3) に対してエントリーも EOF もない応答を受け取った場合における、 無限ループを解消しました。
  • IPsec AH パケットを使ったリモート DOS の可能性を修正しました。
  • i82547 Gig-E チップの主な性能上の問題を修正し、 wm(4) の性能を改良しました。
  • ASUS A8V マザーボード上の sk(4) の性能の問題を修正しました。
  • ipf(4) が IPv6 パケットを受け取った際の panic を防止しました。
  • 不正な atime 更新とキャッシュ一貫性の問題に関して NFS を修正しました。

システム管理およびユーザーツール

  • 枝のドキュメンテーションに載っていない NetBSD バージョンの情報を groff(1) に追加しました。
  • Solaris 10 とのデュアルブートのインストールの説明を追加しました。
  • PTHREAD_CONCURRENCY を文書化しました。
  • sparc64 で Firefox を壊す binutils のバグを修正しました。
  • CAN-2005-0605 で報告された xpm のセキュリティー問題を解決しました。
  • amd64swapcontext(3) を修正し、 正しく動作するようにしました。

現時点で注意すべきこととして、sysinst ではあらかじめ作成された サードパーティーバイナリーパッケージや pkgsrc システム自身を インストールできません。詳しくは、NetBSD パッケージコレクションドキュメンテーションを参照してください。

謝辞

NetBSD Foundationは、コード、ハードウェア、ドキュメンテーション、 資金、サーバーの場所、webページその他のドキュメンテーション、 リリースエンジニアリング、その他のリソースを、長年に渡って提供して くださった全ての人々に感謝します。 NetBSD を立ち上げた人々についての 詳細な情報は以下の場所にあります。

私達が使っているコードの膨大なサブセットを提供してくれた カリフォルニア大学バークレー校とGNUプロジェクトには、特に感謝します。 また、サーバーを提供していただいている Internet Systems Consortium とヘルシンキ工科大学にも感謝します。

NetBSD Foundation について

NetBSD Foundation は1995年に、NetBSDプロジェクトの中核のサービスを管理し、 産業界やオープンソースコミュニティーへのプロジェクトを売り込み、 NetBSDのコードベースの知的所有権を守るために設立されました。 日々のプロジェクトの作業は、ボランティアによっておこなわれています。

NetBSD Foundation は非営利の組織で商業的背景を持たないことから、 利用者からの寄附に依存しています。 私たちのすばらしいオペレーティングシステムの製作を続けられるようにするため、 寄附をしていただくようお願いしています。 特に、今この時点で、寛大なご寄附をいただけたら、 大変ありがたく思います。残念なことに、 NetBSD 2.0 のリリースエンジニアリングの過程は、 構築マシンのハードウェア障害により機器の交換が必要となり、 手戻りが生じてしまったからです。

寄附は PayPal () を使っておこなうことができ、 米国内では完全に免税されます。PayPal を使いたくない場合や、 その他の調整をしたい場合は、 までご連絡ください。

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