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NetBSDの擬似デバイス

機種に依存しない擬似デバイスドライバーと論理ドライバー

擬似デバイスドライバーは、 実デバイスドライバーの機能を強化したり、 システムの他の部分にデバイス的なインターフェースを提供したりします。 これらは、2種類に分類できます。 真の擬似デバイスドライバー (カーネルのコンフィギュレーションファイルで pseudo-device キーワードによって定義される)と、 論理デバイス (カーネルの自動コンフィギュレーション中に、 実デバイスの子供として組み込まれる)です。

このページはNetBSD-currentの現状を反映していることに注意してください。 特定のリリースでサポートされているハードウェアを調べるには、 そのリリースのインストレーション・ノートを参照してください。 不明な点がある時は、 -current のカーネルを起動するか、 にメールしてください。

サポートされている擬似デバイスドライバー

  • 連結ディスクドライバー(ccd(4))。この擬似デバイスは、 複数の物理ディスクを寄せ集めて、 一つの論理ディスクとして扱う方法を提供します。 直列か、インターリーブ付き(ストライプ、RAID-0 ともいう)で連結することができ、 小さなディスクを一つの大きな、より使いやすいディスクにしたり、 サーバーの性能を向上することができます。 ミラーリングやパリティーについては、RAIDframe(raid(4)) ドライバーを 参照してください。
  • メモリーディスクドライバー。(md(4)) この擬似デバイスは、 メモリーを使ってディスクのようなデバイスを提供します。つまり、 「RAMディスク」です。 これには、いくつかの動作モードがありますが、 その一つを用いて、 カーネルの中に「注入」したRAMディスクを ルートファイルシステムとしてマウントすることができます。 この機能は、インストールにおいて有効に使用されています。
  • RAIDframe ディスクドライバー (raid(4))。 この擬似デバイスは、 RAID レベル 0、1、4、5 の機能を提供し、 複数の物理ディスクをRAIDセットに組み上げることができます。
  • 乱数デバイスドライバー (rnd(4))。 この擬似デバイスは、ランダムなデータ(数)の発生源になります。 いくつかの動作モードがあり、 システムの物理デバイスから集めたエントロピーを暗号系のハッシュ関数で 処理して乱数を発生します。
  • vnode ディスクドライバー (vnd(4))。 この擬似デバイスは、通常のファイルに対してディスクのようなインターフェースを 提供します。 生のファイルシステムやディスクイメージを作ったり読んだりする時に特に有用です。

サポートされている論理デバイスドライバー

  • オーディオデバイスドライバー (audio(4))。 このドライバーはSunOSのオーディオインターフェースと互換性のある、 サウンドハードウェアに対する一貫したインターフェースを提供します。 ITU G.711 mu-law、 ITU G.711 A-law、 有符号リニアPCM、 無符号リニアPCM、 ADPCM などのエンコーディングが可能です。 OSS Audio (旧名 VoxWare)とのソースレベルでの互換性がユーザー空間のライブラリー libossaudio.aによって提供されています。 OSS Audio とのバイナリーレベルでの互換性は、 Linuxエミュレーションで動作するプログラムに対して提供されています。 また、ミキサーインターフェースもあります。 audio(4) ドライバーは、 サポートされているハードウェアのリストで 「サウンドハードウェア」と分類されているデバイスに組み込まれます。
  • 統合ワークステーションコンソール「WSCONS」。 これは、ワークステーションの様々な入出力デバイスに、 子供の論理デバイスとして組み込まれるドライバーの集合体であり、 イベント指向の一貫したハードウェア・インターフェースを提供し、 アプリケーションの開発をより容易にします。 WSCONS一式に属するドライバーは、 wsdisplay(4) (ディスプレイカードドライバーに接続される)、 wskbd(4) (キーボードドライバーに接続される)、 wsmouse(4) (マウスドライバーに接続される) です。 WSCONSは仮想端末、柔軟な端末エミュレーション(Sun, VT100, ダム端末など)、 柔軟なキーボードマッピングをサポートします。 また、WSCONSは、 386BSD、 NetBSD、 FreeBSDの旧来のコンソールドライバーである PCVTとSYSCONSのコンソールインターフェース、 生のキーボードとの互換性、 及び、USLコンソールのioctlとの互換性を有しているので、 旧来のアプリケーションや他のシステム用のプログラム(例えば、VGAを直接使うDoom)も 動作させられます。 WSCONS ドライバーは現在開発中です。
  • Bluetooth ハブ (bthub(4))。このドライバーを使って、 Bluetooth リンク越しで操作する遠隔デバイス上のサービスを、 システムインターフェースにアタッチすることができます。 現在のところ、マウス (btms(4)) や キーボード (btkbd(4)) (これらは wscons(4) にアタッチされます)、 SCO オーディオ (see btsco(4)) (これは audio(4) に透過的にアタッチされます) のような、ヒューマン・インターフェース・デバイス (bthidev(4)) に対応しています。

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